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死神の浮力/伊坂幸太郎
ハワイ王国物語/ジョン・タナカ


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なし


なぜシ♯と書くのか?
 楽譜でたまにシ#という音符が出てきますが、これは結局のところギターやピアノ等ではドを弾くわけですが「じゃあ何で楽譜にドと書かないでシ#と書くのか?」、それを説明したいと思います。(音楽用語を使わずにどうやって説明したらいいか思案しましたが、「それはムリ」ってことが分かったので、音楽用語を用いて説明します。)


 ポイントは4つ


1、迷える子羊のための道標(みちしるべ)
2、付かず離れずの関係を保つために。
3、異名同音、じゃなくて異名異音
4、レレレのおじさんはドレミのおじさん?

 
 まず、音符の一般的な書き方で上行形(音が高い方へ行く旋律)では#を、下行形(音が低い方へ行く旋律)では♭を使うという決まり事があります。決まり事と言っても絶対そうすべきだと書いてある文献などは見たことないですが、それに反する楽譜も見たことがありませんので、暗黙の了解なのでしょう。その決まりのお陰で、♯や♭の使い方で次の音へ向かう方向が分かるようになっているわけで、迷える子羊の道標になっているのです。たとえばファからソへ半音進行する場合は、「ファ⇒ファ#⇒ソ」となるわけで、「ファ⇒ソ♭⇒ソ(ナチュラル)」とは書かないわけです。それをシからド♯への半音進行とすると、「シ⇒シ♯⇒ド♯」と書くわけですね。

 上記は旋律(メロディー)でのルールですが、二つ目は和音(重音)でのルールを説明します。突然ですが、「3度のハーモニー」という言葉があります。簡単に言うと“ドとミ”とか、“ミとソ”等、半音3〜4つぶん離れた音を同時に鳴らしたり歌ったりすることですが、では下の音がソの場合に(長)3度のハーモニーは?・・・シ、ですね。じゃあ、ソ#の場合は?・・・シ#、になるわけです!3度というのは楽譜上では必ず音符同士が綺麗に縦に並びます。2度の場合は少しズラして書かれます。4度になると少し音符同士が離れます。この付かず離れずの関係が良いわけで、たとえ鳴る音が一緒でも“ソ♯とド”と書くと仲の良い(協和)の関係にヒビが入るわけです。これは3度に限らず、いろいろな重音、和音を表す場合にこういったことが起こりえます。

 さて、冒頭でシ♯という音符は結局ドを弾く云々と書きましたが、シ♯とド、またはド#とレ♭など、名前は違っても出す音は一緒であるものを「異名同音」といいます。読んで字の如し、「名前は違うけど、音は同じ」ってことです。が、これは平均律の話で、純正律の場合にはシ♯とド、や、ド#とレ♭など名前が違えば音も違う「異名異音」(←そんな音楽用語ありませんが)となります。ピアノやギターは一般的には平均律で演奏する楽器ですが、ヴァイオリン属のフレットレスの楽器などは奏者の加減で音高が変えられるので、シ♯とドを弾き分けることができます。ですので楽譜上でもシ♯とド、またはド#とレ♭など、書き分ける必要性や意味合いがでてきます。とくに主音へ向かう導音の場合に少し高めに弾くことが多いようです。鍵盤楽器でも、ヘンデルなどは「異名異音」を弾き分けるために、黒鍵が二つに分かれているチェンバロ(分割鍵盤)を使っていたそうです。

 最後に、ある音階からシ♯を借りてる場合があります。ドレミファソラシドというハ長調の音階がありますが、この半音上の嬰ハ長調は、ド#レ#ミ#ファ#ソ#ラ#シ#ド#という音階になります。このような調性の曲(あまりありませんが。)や、一時的にそういった調性から旋律や和音を使ったり(借用和音)するとシ♯やミ♯というふうに書かれます。ギターでよくあるのは嬰ハ調での属七の和音(G#7のコード)でしょうか。音階から取ったとしてもドと書けばいいような気もしますが、長音階のような七音音階では普通は同じ音(同度)は使いませんので、ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ-シ-ドと書くのであって、レ(ダブル♭)-レ(ナチュラル)-レ(ダブル#)-ソ(ダブル♭)-ソ(ナチュラル)-ソ(ダブル♯)-ド♭-ド(ナチュラル)、などとはたとえ同じ音だとしてもそうは書かないわけです。


 と、以上4つのポイントから説明しましたが、たまに見かけるダブルシャープやダブルフラットも同じような理由から使われる臨時記号です。それから実際には楽譜の読みやすさを優先した場合、音楽的ルールを無視して(或いは気付かずに)シ♯をドと書いたり、シのダブル♭をラと書いたりすることもよくあります。

 上記4つの説明以外の場合もあるかも知れませんが、思いつきませんのでこの辺で。


 さて、次回は実際の曲を題材にシ♯を考察していきましょう! つづく



 昨日は目黒川、


 今日は近所の公園で桜を見ました。


 って、どちらも通りかかっただけですけど。


夏の庭DVD化

 クラシックギタリストにはご存知、映画「夏の庭」。湯本香樹実の同名小説を原作とした三國連太郎主演の日本映画ですが、音楽を担当したのがセルジオ・アサドという、どういういきさつでそうなったのかは知らないけど全編に渡って劇中音楽がクラシックギターという、「禁じられた遊び」にも通じるものがあるけれども、映画としては「禁じられた遊び」ほどの人気はさすがに無かったようで、以前DVDを借りようと思ってもDVD化されてなくて、VHS(ビデオテープ)をツタヤに借りに行ったけどその店舗では取り扱いがなくて、結局ヤフオクで落札してようやく観た、っていう経緯があるんですが、いまではビデオプレーヤー自体が家に無いからもう観れないし、というか誰かに貸してそのまま行方不明なわけですが、なんとなんと遂にその映画「夏の庭」がDVD化されることになったんですって!子役がちょっとダイコンっぽいところはありますが、ぜひクラシックギター好きには観て欲しい映画のひとつです!


続 なぜドレミはCから始まるのか?
 「なぜドレミはCから始まるのか?」の続きです。


 ドレミがCから始まるのもそうですが、日本語(いろは歌)の音階も、なぜハニホで始まるのか。イロハからじゃ駄目なんですか!


 答えはネットで調べれば分かりますが、「そんなの無責任だゎ!」ってことになりますので、僕なりの解釈を交えて分かり易く説明しようと思います。


 ポイントは2つ。


 1、鶏が先か、卵が先か。
 2、ドレミファソラシドの力(ちから)!



 まず、鶏と卵はどちらが先に存在したか分かりませんが、ここで言いたいのは、音の名前は(AB)CDE...が先にあって、あとからドレミ…という言葉を充てたということですっ!
 古代ギリシャの(おそらく弦)楽器で、当時出すことのできた一番低い音をAと決め、順番にABC...と音に名前を付けていきました。やがてときが経って、Aをラ、Bをシと、それぞれの音に名前を付けました。(ドとかレとかミとかいう言葉は「聖ヨハネ賛歌」の歌詞から取ったのが始まりで、もともとドはウトだったり、シが無かったりしましたが、時代を経ていまのドレミファソラシになりました。)
 ですので、ドレミがCから始まっているのではなくて、ABC…が“ラ”から始まっているのです。

 それから、ポイント2つめですが、私たちは義務教育により音楽の授業でドレミファソラシド〜♪というドから始まる長調の音階を叩き込まれています。それによって日本人の多くはドレミファソラシドの相対的な音感を持っていると言われます。
 どういうことかと言うと、ピアノなどでハ長調、あるいはト長調でも何でも、長調の音階を弾くと(絶対音感の人を除き)「ドレミファソラシド」と聴こえますし、一音でも音がずれていると、違和感を感じます。例えば、ドレミファソ#ラシド〜って鳴ったら、「ん?なんか変だな」って思うのです。それは、頭に叩き込まれている長調の音階(ドレミファソラシド)と違うと認識できるからです。
 ちなみに短調の場合には、たとえ音がひとつずれていてもこうはなりません。それはラシドレミファソラ〜という短調の音階がドレミファソラシド〜という長調の音階ほど聴き馴染みが無いからです。もしラシド#レミファソラ〜って鳴ったら、「ん?」って思うかも知れませんが、それは「3つ目の音が変だなぁ」、ではなく「なんか後半が変だなぁ」と思うのです。つまり“イ短調”ではなく“イ長調”として聴いてしまうということです。(実際に楽器やスマホのピアノアプリ等でラー、シー、ド#ー、レー、ミー、ファー、ソー、ラーと弾いてみましょう。)
 数字を12345・・・と数えるのと同様に、あるいはアルファベットをABCDE・・・と順番に言うように、音階もドレミファソラシド〜と、あくまでドから始まるという感覚、それがつまり義務教育で叩き込まれたドレミファソラシドの力なのです!もし短調の曲が日本の音楽の大半を占め、長調ではなく短調の音階(ラシドレミファソラ)が音楽の授業などで日本人の頭に叩き込まれていたら「なぜドレミはCから始まるのですか?」という質問自体起こらないということです!(義務教育批判じゃないですよ。)
※ここでは長調の音階=長音階、短調の音階=(自然)短音階として説明しています。


 さて、まとめますと「なぜドレミはCから始まるか?」に対する答えですが、


「音の基準がラ(A)だからです。」


 ということです。

 
 「なぜラが基準なんですか?」とさらに追い打ちをかけてくるような人には、「国際的にA音を440HZで基準音としたから」とか「オーケストラでもラ(A)の音でチューニングするでしょう?」とか「ピアノの一番低い音もラ(A)から始まってるでしょう?」と言いましょう。だいたいの大人はこれで分かって(なくても分かったフリをして)くれます。

 が、それでもまだ「じゃあ何でABCD…の音の順番に、ドレミファ…と名前付けなかったんですか?」

 とか言ってきたら、もはや完全に頭がドレミファソラシドになってる証拠ですので、最初の解説文を説明してあげましょう。聖ヨハネ賛歌からの階名の成り立ちもさらに掘り下げて説明しなくてはならないかも知れません。ただ詳しく説明すればするほど音楽用語も増え、回答から更なる質問が生まれ、

 “質問が先か、答えが先か”

という無限ループに陥るので気をつけましょう。




 さて、次回は(いつになるか分かりませんが。)「なぜシ♯と書くのか?」について説明していきます。



 この質問に音楽用語を使わずに、ひとことで返せる魔法の言葉を知っている方はこっそりお知らせください。


コード理論講座のお知らせ
 「コードが分かればますます楽器が楽しくなる!」ってことで3/22にコード理論講座を行います。受講希望の方は下記よりメールにてお申込みください。一回完結、初めての方でもOKです。

■コード理論講座
 対象:楽器問わず、コード(和音)について勉強したい方。
 日時:3/22(日)
  13:00−コード理論(90分)
 会場:高田馬場フェリーハ
 定員:7名
 料金:2000円

お申し込みはメールにて。


なぜドレミはCから始まるのか?
 イタリア語の「ドレミファソラシ」は英語だと「CDEFGAB」、日本語だと「ハニホヘトイロ」となりますが、この話をするとよく「なんでドレミのドはAじゃなくてCなんですか?」という質問を受けます。しかも音の呼称についてはだいたいの教則本の初めの方にでてくる、つまり楽器や音楽を始めたばかりの人からの質問になるわけで、音楽用語をなるべく使わず、誰にでも分かりやすく簡単に答えるにはどのように言ったらいいか、そんな話を以前ギター仲間たちとの呑みの場でした記憶がありますが、結局そのときはどんな結論に達したのか・・・・すっかり忘れました。他にも「なんで(五線譜上で)シ#って書くんですか?ドじゃ駄目なんですか?」という蓮舫氏ばりのツッコミや「なんで四分の四拍子がアルファベットのCみたいな記号なんですか?」という、いやそれオレもよくわかんねーしみたいな質問とか、なるほど確かに初めて見たら気になる人は気になるよなぁと思うわけですが、なんとか音楽初心者に“ひとこと”でピシャっと回答できる魔法の言葉はないものかと思案するわけですがなかなか見つかりません。とりあえず、

「そういうもんです」(`・ω・´)キリッ

 と、「だってそう決まってるんだもーん」的な雰囲気作りをしてごまかすというテクニックもありますが、相手が大人だったら少し掘り下げて説明すれば理解してくれたり、あるいは空気を読んで理解したつもりになってくれます(←それが大人)。

 怖いのは子供からの質問です。

 「なんでテレビって人が映るのー?」って質問くらい怖いです。「そうだね、箱(テレビ)の中に人が入っているからだね」なんてことは薄型テレビのこの時代、もう通用しませんから!


 さて、話がだいぶそれましたが話を戻しましょう。テレビが映るメカニズムは大人にも説明できませんが、「なぜドレミはCから始まるか?」ということについて(ついでにシ#と四拍子記号についても)、大人なら分かるように簡単に説明したいと思います。


 が、ちょっと時間が無いのでまた次回!(つづく)


カーシェアリング
 東京に住んでから車の必要性をほとんど感じていなかったけれども、たまーに大きなモノを運ぶときや、車じゃないと行きづらいところへはレンタカーを借りてました。
 が、2ヶ月前くらいからタイムズのカーシェアリングの便利さを知って使い始めています。ちょっと車を使いたいとき、簡単に予約手続きができるので便利です。出発手続きも無く、ガソリン満タン返しも不要なのが良い!そしてなにより最近うちのマンションの目の前にタイムズカーシェアリングが出来たのがさらに良い!

 そんなわけでこれからの都内の賃貸住宅には駐車場付きマンションじゃなくて、カーシェアリング付きマンションが流行るんじゃないでしょーか!どーでしょーか!




 ちなみに今日はコストコ行ってきました。


雨だれ
 先週に続き、今週末もあまり天気がよく無さそう。山登りの予定が無いからまぁいいんだけど。

 さて、悪天候といえば雨。雨といえば雨だれ。「雨だれ」といえばショパン、ではなくてクラシックギター界ではやはりリンゼイです。リンゼイの雨だれは多くの教則本に載ってますが、謎の多い曲としても有名。

 まず作曲者が謎。そして弾き方(装飾音や音価)が謎。

 この曲を初めて弾いたときは、リンゼイって名前の印象から勝手に女性だと思ってました。ジョージって書いてあったら分かったのに。ちなみにワルカーは男だと思ってた。
 それから弾き方は装飾音は全て拍の手前でスウィング的に弾いて、ついでに8分音符もセクションの終わり以外全部ハネて弾いてた。

 しかし他人が弾いているのを聴くとなんか違う。装飾音が拍前だったり拍頭だったり、8分音符もハネたりハネなかったり。それがこの短い曲の中でごちゃまぜで弾かれている。最初はそれがものすごい違和感だったけど、多くの人がそのように弾いてるから、僕も聴き慣れてきたし、あげく長いものに巻かれそうです。いや、正直巻かれました。

 ただ演奏者によってもまちまちだから何が正解かは分からない。曲想が違うのはあって当然だけど、音の長さが違うってのは、、、、有名な小品で、こんな曲、他にあるかね?





 ところでリンゼイについてはwikiで調べれば生没年やアメリカのギタリスト&コンポーザーということが分かるが、現代ギター社から出ている「本気のクラシックギター名曲てんこもりBOOK おかわり2」(絶版?)に書いてある永島志基氏による作品解説がより詳しい。
 実演奏は山下和仁氏の「山下和仁ギター小品集/鳥の歌」(DVD)で見られる。なお、このDVDにも作品解説が載っているが、過度な期待は禁物だ。視聴目的で買おう。





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プロフィール

 楠 幸樹 くすのき こうき

 13才よりアコースティックギター、エレキギター、 19才よりクラシックギター、26才よりウクレレを始める。 哘崎孝宏氏、坪川真理子氏らにクラシックギターを師事。 2007年、財団法人ヤマハ音楽振興会で津田昭治氏のもと、 クラシックギター、ウクレレの講師資格を取得。
 2004年クロサワ楽器主催 街のギタリストコンクールにて第2位。 2006年GFPクラシックギターオーディションにて入賞。 2009年山陰ギターコンクールにて一般部門第2位。 2009年重奏ギターコンクールにて第1位。HARUMI賞も同時受賞。 2011年大阪ギターアンサンブルフェスティバルにて金賞。大阪府教育委員会賞も同時受賞。

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